全部終わった
先週末に論文の審査会があった。
4年越しでこの舞台に立ち、僕は自分の書いた修論について発表した。
緊張して喉がカラッカラになり、上手く声が出せなかった。手がずっと震えていた。
15分ほどで発表が終わると、後の15分は質疑に応答しなければならない。
昔お世話になっていた先生方から色々な質問を受けた。かなり厳しい意見が多かった。
「解釈の仕方が根本的に間違っていないか」とか「論じるにはデータが少なすぎないか」とか。
できる限りの回答は行った。でも、かなり苦しかった。
そして時間がやってきて、終了のベルが鳴らされた。
これにて、僕の大学院生としての生活は終わりを迎えたのだった。
僕の心はぐちゃぐちゃになった。
5年間もがき続けた男の結末は、こんなにもみっともない姿だったのだ。
僕は逃げなかった。最後までちゃんと向き合った。だけど、そんなに甘い世界ではなかった。
すっきりとした気持ちで終わることができると思い込んでいた。しかし現実は、自分の至らなさを思い知らされる結果となったのだ。
一生懸命頑張っても必ず報われる訳ではない。そんな当たり前のことに、身をもって知らされることになった。
終了のゴングが鳴り、僕はリングから降りた。
全部、終わった。
もがき続けた僕の5年間は、終わってしまった。
禁パチ223日目。