暗闇の向こう側へ
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ほんの一瞬だけど、遠くに光が見えた気がしたんだ。
あまりにも遠くて、ほんの微かなものだった。
だけど僕の目は次第に霞んでいき、いつの間にかその光は見えなくなっていた。
またいつも通りの暗闇に包まれたのだ。
あの時、僕の目は確かに光をとらえた。それに間違いはない。
だからもう進むしかない。
光が見えたのなら、その方向へ進んでいくしかないんだ。
今更後退することなんてできない。もう遅い。
この体が動く限り、前進するしかないんだ。
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先週大学院でゼミがあり、修論の構想を発表した。
内容をある程度練りこみ、余計な内容を排除した。今の自分ができること、書けること、書きたいことを明確にした。
そして指導教授のGOサインが出た。内容に満足はしてもらえなかったと思う。だけど時間もないし、もうこれで行こう、という感じだった。
あとは残りの2カ月ちょっとでひたすら論文を書くのみだ。
もう時間がない。前に進むしかない。
ここ一ヵ月の間、とにかく頭を捻らせた。
平日は仕事で頭を使い、休日は研究室に寝泊まりして思考を巡らせた。
とにかく脳みそをフル回転させ続けた。
そして論文の提出期限まで、引き続きフル回転させ続けなくてはならない。
頭がおかしくなりそうだけど、やれるだけやってみようではないか。
「負けないこと投げ出さないこと逃げ出さないこと・・・」
どこかで聞いたことのあるフレーズが頭の中に流れてきた。
この冬を乗り越えて、僕は、春にたどり着きたい。
もうパチンコには逃げないよ。
打ちに行ったら楽になるんだろうなと思うけど、もう十分だ。
これまで十分に逃げた。パチンコは、僕に逃げ場を与え続けてくれた。
もう、君は必要ない。僕はもう、そんなに弱くない。
もう逃げなくても大丈夫なんだ。逃げたくないんだ。
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晴天が続くこともあれば、雨が降る日もある。
雨降って地固まる、ではないが、そうそう良い日が続くわけがない。
風が強い日は、耐えなければならない。
今が全てではなく、明日につなげよう。
明日はよい日になる、そう思うのは自由だ。
俺も、もっと頑張らないとな。
いつも決意ばかり述べていて、いけない。
とりあえず論文頑張ろう。
禁パチ125日目。